フォローされたら終わり 7話 考察

これ、恋愛ドラマだっけ?と思った7話。ミステリーと非常に相性が悪いのが「恋愛要素」です。恋愛が悪いわけではないのです。そういう要素があってもいいのですが、そこに重点を置かれてしまうと、あれ?どうでもよくね?となってしまう。ですが、恋愛設定が生きてくる道もあって、それは主人公・ヒロインが「どちらかが死ぬ」か「どちらかが犯人」のパターン。こうなると、二人の恋愛模様が面白い事になってくる。反面サブキャラの恋愛事情は、基本描かれませんし、描いた所で意味がない。それが動機となりえても、どうでもいいよねと思われてしまうか、感情移入できない。恋愛に対する価値観が千差万別なので、サスペンスにはなりえても、ミステリーとしては、面白くない展開になりがちです。にも関わらず、1話15分とは言え1話を消費して、主人公たる「壮太郎」と「ゆま」の恋愛事情を描かれていたのが7話。これが単に、純朴(?)な二人の恋愛事情を描いているだけなのか、今後の展開に大きく関わってくるのかは、現時点では、未知数です。もうひとつ描かれていたのだろう恋愛要素。梶浦とちはるの「不倫」です。これもじわじわと顔を出しつつあって、1話時点で、こりゃやってんな。と思っていましたが、どうやら根底が間違えている予感がします。

基本的に、梶浦と美由紀カップルと思っていましたが、高校時代の思い出や出来事って、決して「姫野先生事件」だけじゃないですよね。それだけがピックアップされていますが、他にも色々あったはず。

 

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高校時代から、ちはるはどうやら梶浦の事が好きだったのではないでしょうか。美由紀もそのことは100も承知。なのに抜け駆けして、梶浦に告白。梶浦は基本バカですから美由紀に乗せられて、美由紀は「既成事実」を作った。ちはるにしてみたら、複雑な心境だった様な気がします。高校を卒業してから不倫関係を築いたのではなく、高校時代からその予感はあった。だからこそちはるは、色んな男と遊ぶ純子のやったことが不潔にみえた。自分は不倫をして居るにもかかわらず。ちはるにしてみたら、梶浦に高校時代から思いを寄せていて「一途」だったというオチ。だから、匂わせ画像ではなく、ちはるのほうも「わざと」やっている可能性が大です。ちはるからしてみたら、横取りしたのは美由紀の方ですから。

 

ゆまは、LINEに返事も無い壮太郎のことを、マユに相談しています。マユの返信は、女子ならば言いそうな事。「いくら忙しいからって、LINEのひとつくらい出来るでしょ」と。そのLINEひとつが出来ないんだよなぁと言われると、お前はトイレにも行かないのか。その間にできるだろ?と反論されてしまうあるあるな言い分。私とXX(仕事や趣味etc)どっちが大事なの?!までが、テンプレ。マユは、ゆまを大事にしてくれない人、私嫌だなと返信してきます。この返信で、壮太郎を庇う気は無いことがわかりますし、大事にされてないじゃんという事を、ゆまに突きつけてきます。ゆまにしてみても、そうかも…という気持ちになってしまいそう…な所で、壮太郎からの電話。即答するゆま。不安が安心に変わる瞬間だったのでしょう。

ゆまの部屋には、ひまわりが飾ってあります。いつめんメンバーとの集合写真の後ろにも、ひまわりの絵がフォトスタンドに入れて飾られてあります。ゆまがひまわりが好きなのかは判らないですが、もしかしたら彼女はまだ、高校生活の続きをしているように思うのです。

ひまわり=夏 というイメージは、ひまわりが夏に咲くからという理由は勿論ありますが、一番大きいのは、夏休みに観察日記の宿題が出る、何を観察するのか?で、だいたいの人はひまわりの観察を1度はしたはず。だからこそ、夏・夏休み・ひまわりと連想が生まれてくる。夏の花といえばたくさんあるのに、何かと言えばひまわり。種もたくさん出来ますから、あちらこちらで見かけるのもひまわり。ひまわりにこめられている意味は「終わらない夏休み」的な事。学生時代を引きずっている。純子のお見舞いに持ってきたのもひまわりでした。ゆまの脳内は、学生時代から進んでいない。ゆまの恋愛価値観も、高校時代から進んでいなくて、考え方もそこに留まってしまっている暗喩の様な気がします。ゆまは、高校時代のキラキラした場所から動いていない。そしてキラキラだけではない、負の思い出からも抜け切れて居ないのではないでしょうか。

マユのアイコンも、女学生。ゆまが犯人かどうかは、今はかなり怪しいとしかいえませんが、推測として彼女は過去に拘っている・しかもそこから動こうとしていない。そして、隠された本音が間違いなくあるという事は言えそうです。もし、壮太郎とキスをしていたら、それはもう「大人の恋愛」として、成立してしまいます。だから拒否をした。後藤のにんにくバーグなんて、たいした問題ではありません。ゆまの恋愛は、大人の恋愛であってはダメなのです。あくまでも、純朴で初々しい感じでないといけない。まるで学生同士の恋愛のように。高校時代に出来なかったことを、今、引っ張り出して来ている感じがしてなりません。

 

逆に壮太郎は、食欲とゆまを結び付けています。ここは言うまでもなく、食欲は性欲と結びつくです。ゆまに触れたい、重なりたいという健康的な年相応の男子と見て取れます。

 

そのあと、新藤が気を利かせたのか、ゆまに電話をして夕食作りを頼んでいます。非情なはずなのに、思いやりのある行動の様にみえます。どうしてなのか。ゆまの作った食事をする際「かぼちゃ」のエピソードが出てきます。2年生になったばかりの時「かぼちゃ、好きだと言ってたよね」と言うゆまのことを、凄いと感心する新藤。ゆまは記憶力がいいという事が判ると同時に、やはり高校時代の事を色々と覚えているのです。新藤がなぜ、カボチャが好きなのかは不明です。脚本家の方か監督が単に好きだったのか、意味があるのかは謎です。さつまいもでもいいじゃんとなりそうですが、ここはカボチャなのです。ハロウィンの時期で、かぼちゃが余ってたからかも?ですし、新藤が家庭的な子が好きという意味なのかもですし、かぼちゃはお化けだからかも?ですし、スルッと見逃しそうなカボチャシーンですが、多分意味があるのです。

ハロウィンでは、カボチャを被ってお化けになります。ジャックオーランタン。そちらなのか、役立たずという意味の土手かぼちゃなのか。

 

ただの恋愛回かよ!となりそうですが、実は根底に恐ろしいほど、様々なものを隠していた7話。PC画面にいつめんそれぞれのフォルダが映るシーンもありました。純子・ゆま・太陽はゴミ箱へ。次は新藤にロックオンの様ですが…。

恋愛回だからかして、スタッフロールもピンク色。

そこから、純子の病室へ。ベッドテーブルにある紫色の封筒と札束。誰からもらったの?まさか100万円社長?となりそうですが、受け取りはどうやってしたの?という疑問もあります。もしかしたら、純子はすでに100万円社長の正体を知っているのかもしれません。そうだとすると、犯人は姫野先生では無い可能性が大。わざわざ姫野先生が犯人と、純子は言っていますから。もしくは、大久保さんからの慰謝料?なのかもしれませんし。本来ならば、慰謝料を支払うべきは純子の方でしょうけれども…。紫の封筒というのが、凄く意味深です。白でも茶でもない。小洒落た封筒。男性はあまりチョイスしそうにない感じはします。封筒自体は純子の私物かもしれませんが、余りにも目立ちます。

梶浦に、LINEを送らせた純子。なぜ自分で送らないのか。美由紀という名前を出すことで、みんなが集まりやすくしたのかもしれません。純子としては、全員が居ないとダメだったのでしょう。

真犯人が9人の中にいるとして、純子のやっていることは、犯人を庇う行動です。

このあたりは、次の8話で書き出したいと思います。

 

そしてやはり、壮太郎の個人の部屋が出てきません。必要ないのかもしれませんが、確か…。

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泊めないから?かもしれませんが、個人の部屋でいちゃつけよ!という事でしょうから、リビングでまったりというのも、ダメではないですけれども…という感じです。