ニッポンノワール 3話を前に~

 またまた、記憶の断片らしきフラッシュ画像が公開されました。

前の件がありますので、これをどう捉えたらいいのか困惑するしかないのですが。

最低限無関係ではないのだろうな。という辺りでしか、何もいえません。

推測では「碓氷薫の記憶の断片」だと思います。宣伝画像なのか、ストーリーに絡んでくるのか。

 

○顕微鏡

○イベント等で使われる型のテント

○地面?床?腐った木材?

○植木鉢のサボテン

○ボナーロ(星良が他界した後)

○横断歩道・ゼブラゾーン

○枯れた蔓 植木鉢?

○水道

○ボナーロの天井のランプ

○割れた食器(ガラスのコップと皿)

○ロープ?

○無断立入禁止と書かれた汚れた看板

○ガルムフェニックス

○どこかの部屋のブラインドウ

○薫の遺体があった山小屋

○地面からでる噴水?

○床下収納?

○瓦礫の山?

○つるされた植木鉢?ベル?腐食が進んでいる

○薫の遺体が発見された山小屋の外 窓

 

 

10億円事件

この物語は、同時に2つの事件を出してきています。

そこが混乱するポイントのひとつ。

まずは10億円事件に目を向けていけば、おのずと碓氷薫殺しの真相に辿り付ける筈。

その10億円事件について、才門・南武は非常に不思議な事を言っていました。

「犯人はまだ、10億円を手にしていない」

「10億円の在り処を聞き出そうとして、碓氷を殺した」

 

10億の在り処を聞き出そうとしたのに、殺すのはやはり矛盾です。仮に10億の在り処を聞き出した後に殺されているのであれば、納得できます。

それ以前に、犯人はまだ10億を手にしていない。これは何故わかるのでしょうか?

隠し場所もわからないのに、黒幕が10億を手にしたのか、していないのか、わかる筈がありません。

考えられるのは2点

○自分が黒幕だから

○10億の在り処を知っているから

このどちらかでないと、10億を犯人は手にしたか、していないかわからないハズです。

もしくはその両方。黒幕でもあり、10億の隠し場所も知っている。

もし黒幕であるならば、話はそう複雑ではありません。

ですが、10億の在り処を知っていて、知らない顔をしている理由は?何か目的があるのでしょう。

 

 

10億円を欲しいのは誰?

 江國は、奥さんがご病気らしく、その治療費で金策に苦悩しているとの事。

明海は、株投資の失敗。この二つは名越が、課内でバラしていました。

江國の場合は、秘密にしていない可能性もあります。ですが、明海の場合は内緒にしていたはず。では何故名越が知りえるのか?

明海は才門の事を「要」と、下の名前で呼んでいました。年齢差がありますから、下の名前で呼ぶというのは、親密な付き合いがあると考えていいと思います。その場合、明海が才門に、株の話をしたと考えてもオカシクないはず。だとすると、名越は才門から聞いたとも考えられますし、明海がうっかり自身のデスクの上のPCで、株の取引をやっていて、ソレを盗み見したとも考えられます。

その名越は、自身の机の上にギャンブル関係のものが、何点かありました。そこから名越自身も、ギャンブルが好きだと推察されます。

現時点で10億というお金が欲しいのは、碓氷班には3人居る。こうなると思います。

 

 

物語自体がフェイク?

細かい所に違和感が物凄くあります。例えば衣装。

2話冒頭の、遊佐に対して語る場面。江國・明海・名越・南武の衣装から、撮影されたのは、克喜と共に薫の仕事場へ行く日だと推察されます。江國・明海・南武はいいとしても、名越はいつ撮影したのか?それ以前に、顔の傷はどこへ?

遊佐の評価も非常に謎です。警視庁の癌だとか、強請り集り何でもありの悪徳刑事だとか。そういったことが彷彿とされるエピソードが、回想でも出てきません。あくまでも周りがそう言っているだけ。逆に2話の本城へ説得しているシーンや、1話の克喜への説教シーンなどみていると、周りの評価とはちぐはぐすぎて違和感しかありませんでした。

2話で、喜志が遊佐に芹奈の写真を渡すのも違和感です。写真の芹奈と、カラオケボックスに居た時の芹奈の衣装が同じ。写真はいつ撮られたのか。

 

また、薫の自宅を荒らすのも、遊佐の自宅へ本城が侵入するのも、簡単にやりすぎです。どうやって侵入できたのか謎。

10億円もそうです。銀行だからといって、いつでも支店に10億円が、あんな山積みであるなんて考えられません。警察内部が云々かんぬんよりも、銀行内部にも内通者がいないと、10億円現金強奪は難しいはず。

目立っておかしいと言う部分では無いのですが、明らかにおかしい。

克喜の棒演技も、なんだかわざとな気がします。これは心象でしかないですが。

極め付きは、名越の「タイトルバックどうぞ」とラストシーン「どけ!」です。

それに何の意味があるのか、さっぱりすぎて。意味がないのに、言わないでしょうし。

ドラマはドラマですが、ドラマの中でドラマをしているのか、何なのか頭が非常に混乱します。ニッポンノワールというドラマの中では、現実として起きているのか、カメラを止めるな!方式なのか、この曖昧さを早々に決着させないと、観ていても混乱しか残りません。

一応、ドラマの中の出来事は、実際起きている事として、見ていこうとは思いますが、片隅にもしかしたらフェイクかも。というのは、留めておこうと思います。

 

 

碓氷薫の思惑

 10億円事件関連での薫の行動で、現在判っていること。

1、ハッカーの身元から、実行犯のアジトを突き止めた

2、アジトに乗り込んだ(碓氷班の面々で。ここには遊佐も含まれているはず)

3、本城芹奈接触した(何かを聞き出そうとしていた)

4、本城諭と10億円事件関連で、話をした(逃走車両を解体した事を薫のほうから切り出していた)

5、南武に事件の報告をしていた

6、才門に事件の事を話していた

7、克喜と警察へのメッセージをDVDに残していた

 

1から6までは、誰かの回想と証言でしかありません。

7は実際、物が残っていました。

芹奈に、私は全て知っている。その証拠もある。と言う回想が入ります。

これを本当に薫が言っているのであれば、全部知っているのに、それを表ざたにしない理由は一体何なのか?10億もどうやって隠したのか?行動が謎でしかありません。

警察内部に黒幕がいるにしろ、全て知っているのであれば、黒幕も知っているはずです。そのことをなぜ、南武に話さないのでしょうか。才門に関しても同じことが言えます。なぜ話さないのか。

逆に南武や才門が、黒幕だとするならば、なぜ話したのか。罠を掛けた?のかもしれませんが、それならなぜ、一人でのこのこ罠をかけたのか。黒幕以外で、信用できそうな人と連携したほうが、自身の安全にも繋がるはずです。

遊佐と薫が犬猿だというのも、周りの証言でしかありません。本当にそうだったのでしょうか。証言自体、全て信用できません。

薫自体、何を考えていたのか、何を目的としようとしていたのか。

10億円自体、全て知っていると言い切るあたり、黒幕臭が凄くします。

2話までで、全然わからないというよりも、蜘蛛の糸のようなものが見える様な見えない様な、かすかに何かわかるものがあったと思います。

3話では、もうすこしそれが鮮明になると良いのですが。

 

 

 

 才門要の思惑

遊佐に、10億円事件の詳細を「薫から聞いた」という事で、かなり伝えています。これが事実か事実でないのかはわかりません。

2話のラスト、彼はヘリウムガスで声色を変えて「ご協力ありがとうございました」と笑います。ソレを見たら、本城を陥れたのは才門だと見えます。ですが、もし本気で本城を陥れようと思うのであれば、遊佐の自宅に「計画案と拳銃」を隠させた行動は、物凄く愚作だったと言えるでしょう。もしそうならば、本城の自宅に隠せばいいのです。逃走車両と同じ様に。なぜ、そんな回りくどい事をしなければならなかったのか。観ている側は、計画案と拳銃を用意できたからこそ、黒幕とのつながりがあるのでは?と思わせられます。(計画案・拳銃自体が捜査資料からの捏造の可能性もあると思います)

結果的に、碓氷班の面々は「陥れられた本城」と言う結果を、テレビのニュースを通じて、知ってしまいます。

ヘリウム声がやったことは…

1、本城に「あなたの娘さん、10億円事件に関わってますよね?」と電話する(過去回想)

 

2、芹奈と遊佐が「今」接触してますよと、本城に電話する

 「今、遊佐清春が娘さんと接触していまーす」「なんだと?」→その後芹奈スマホに本城諭からの着信(お父さんと表示)アリ

 

3、家宅捜査、失敗しましたねと、本城に電話する

 「家宅捜索、失敗しちゃいましたねー」「もうたくさんだ。どうして私が名前も知らない貴様に従わなくちゃならないんだ」「あなたの秘密を知ってるからですよー」

 

4、起死回生のチャンスをあげましょうと、本城に電話する

 

5、ヘリウムガスを使い、才門が「ご協力ありがとうございました」と発言する

 

5は観たままです。故に、本城へ電話したのは、才門か!となりました。

では、別の件を考えて見ます。

1については、多分「逃走車両を本城家に持ち込んだ」事を指しているのだと推測されます。これは、才門も知っていますので、彼でも電話することは可能。

3についても、現場(遊佐の自宅前)で、本城にスマホのカメラを向けていましたし、捜査会議でも話題になりましたので、才門は可能

 

問題は、2と4

2は、遊佐がどういう行動をしているのか知らないと、電話できません。芹奈の居るカラオケボックスに行くということを知りえるのは、喜志と名越です。名越は、遊佐と一緒にいましたから、ヘリウムガスで電話することはほぼ不可能です。喜志は可能。また、才門へ報告した可能性は、名越と喜志両方あります。

 

4は、薫の仕事部屋に行き、USBをもってこい。と言う辺りを本城に命じたのだと推察されます。これを知っているのは、遊佐・名越・咲良・克喜です。後を付けない限り、薫の仕事部屋に向かっていることはわかりません。が、仮に才門が事前に薫の仕事場を知っていたとしたら、ボナーロでの克喜の会話で、察した可能性はあります。が、いつ向かうのか?まではわからないはず。

 

2と4 両方共に、ある程度遊佐の行動を把握していなければわかりません。4は、南武から本庁にもどれ。と電話がかかってきており、戻ると才門は「縄文土器」の本を片手に居眠りのフリをしていました。尾行していたにしてたとは考えにくい。だとすると、才門に遊佐の行動を報告している誰かがいる。と考えた方がよさそうです。

その人物を使い、何をしたかったのでしょう。

 

才門の目的は「遊佐に10億円事件を探らせること」に、見えてきます。形として、本城は他界しましたが、それも計画内なのかもしれません。

もうひとつ、才門は10億のありかも、もしかしたら知っている様に思います。もしくは、10億なんて最初からなかった。かのどちらか。計画案と拳銃の出所も気になります。

そもそも、誰も居ないのに(居ないから?)ヘリウムガスで声色かえて、何かを言う必要があるのか。きっと必要があるのです。誰に見せるため?犯人だとミスリードさせたいためだけ?きっと違うと思います。そんなバカな演出では無いはず。

 

 

 

DVDの存在

碓氷薫は、息子克喜へのメッセージ及びUSBを預けるとDVDの中で語っています。

もうひとつ、警察の皆さんへというメッセージも残しています。

まるで、本城理事官が進む顛末を予感しているかの様に。個人名を出して、口にしています。DVDにはまだ続きがあるのかもしれませんが、もし劇中で出てきたものが全てなのであれば、本城理事官だけのことを話すというのも違和感です。

10億円の全てを記したUSBがある。なのに、本城理事官だけピックアップして言う意味って何でしょう?本城は10億円に直接関与していないということは、全てを知っている碓氷ならば、わかっているはず。なのに「全ての罪を被る」と本城は言ったと言う。正直、芹奈がしたことは、友達に頼まれたから車庫を貸しただけです。芹奈のいう事が真実ならばですが。その罪も全部被るというのは一体。

このDVDは、考えれば考えるほど、おかしな点だらけでした。

見つかるタイミングも、都合がよすぎな気がします。

 

 

雑感

※妄想でしかありませんし、根拠も無くざっくりと今感じていることは、もしかしたら、クローン実験的なものかな?という事。1話を見終わったときに、一番最初に頭がよぎったのが「生物兵器」「遺伝子に関した何か」でした。それがそのまま、頭から離れず。

克喜の棒演技も非常に気になりますし、遊佐の記憶喪失や過去の回想云々も、なんだか具体的なエピソードがないのが気になります。

ちょっとSF臭くなるので、それはないのかなぁ?とは思いますが、ある種クローンを使った「兵器」を作ろうとしているのかな?と感じていたり。感情のコントロールをどうもっていくのかを見ている目があるような気がしてなりません。そのための、壮大な「シャッターアイランド」みたいな世界を作り上げたのでは?

克喜は元々、薫の子供ではなく、遊佐のクローン。遊佐自体もクローンの種として使われた。克喜を軸として、幼少期に過酷な時期や衝撃的な出来事を植え付ける。遊佐自体の過去も、作られたものな感じもします。彼ら二人は、親子ではなくそもそも、同じ遺伝子をもつ、所謂同一人物的なものかも。

これなら、薫が未婚の母でもありえますし、父親の存在もあえていうなら清春かもですが、肉体関係は要りません。

才門も1話で遊佐に「こーんな小さい頃から~」と発言しています。あれは、大袈裟に言っていたのではなく、培養したクローンの遺伝子の可能性もあるのかと。遊佐が見ている過去自体、もしかしたら才門のものだったりするのかもとも思います。

この軸で考えると、辻褄自体は理屈で併せられる場面はいくつもあると思います。

遊佐が回想していた、南武から言われた言葉「お前は刑事には向いていない」

才門からいわれた言葉「お前みたいなのは、人を殺しても何とも思わないんだろうな」

2話まで見てて、遊佐に対してそういった印象は全然もてませんでした。寧ろ、熱く語る男。ただし、自身に危険が及ぶとどんな手を使ってでも、その危険から回避する。それは遊佐自身が兵器だから。兵器として作られたクローンだから。十分にあり得ると思います。

遊佐が今後、自分の人生を歩いていけるのか。人間型の兵器が生まれるのか?という様な本当に、ギリギリの危ないラインのお話な気がしてなりません。倫理的にOUTゾーンかと思います。ただ、近年犯罪の低年齢化・凶悪化・複雑化等を鑑みた時、いままでと同じ捜査方法・対応でいいのか?と言う議論は水面下であってもおかしくはないだろうなとも思います。

これは完全に妄想ですので、ドラマの軸に沿ってまた、考えたいと思います。