ニッポンノワール 3.5話 

疑問1 フェイク画像に関して

 

○撮影場の謎

 薫は、上岡達彦の身元からアジトを特定したとなっています。そうなると、撮影場がアジト?という事に。仮にそうだとすると、なぜ才門はアジトを知っているのか?という謎が。逆に、アジトではなく撮影場だとすると、なぜ薫は撮影場をアジトと特定したのか?という謎が。

これは、薫と才門が連携して「嘘」を作らないと無理だと思います。

本当に、才門が撮影所に依頼していれば…ですが。それでも、薫の謎は残ります。

 

○被疑者4名 全員死亡

フェイク映像だったとして、碓氷班の面々が乗り込んだとき、4人の遺体が無いとおかしなことになります。そして誰も「遺体は無かった」とは言っていません。考えられるのは、本当に遺体があった。こうだとすると、新たな5人目が存在しなければ成り立ちません。しかも、フェイク映像を依頼した才門と繋がっていないと、同じ状況を作り4人を始末することは出来ません。

もうひとつは、遺体は無かった。こうだとすると、碓氷班の面々は「嘘」を言っている事になり、風間岳斗こと宝生純平は生きている事に。

このフェイク映像は、枝葉の部分で矛盾しか生み出していません。

 

疑問2 USBの謎

残されたDVDで薫は「10億円の全ての証拠が入っています」と語っていました。全てなのであれば、10億円の在り処も言っているのでは。言ってないとしたら、謎しかありません。自身が殺されるかもという死の予感があるにもかかわらず、10億円の在り処は誰にも言わないとか、大きな矛盾です。

それよりも、極秘プロジェクトについて何かしら残しておけば?というのが、一番の謎でしかありません。

そのUSBですが、遊佐はPASSがかかっていると、本城に言いました。

なのに、遊佐と才門はあっさり開いています。その点は、前記事通り。そのあと、遊佐は才門に、他に何かなかったのかよ!と問い詰めてますが、自身も見たのでは?観たから、本城の映像もUSBのものだとわかったはず。それなのに、他に~というのは大きな矛盾でしかありません。

 

疑問3 才門の行動について

計画案や拳銃を簡単に用意できたのは何故なのか。上に頼まれたからという名目で、探るために懐へとは語っていましたが、本当にそうなのでしょうか。

 

これまで考えていたことは、全部騙されているのではないのか?という事。

風間は星良を殺したとありました。その見返りとして、新しい身分もやると。警察の犬とも才門は言っていました。ですが、新しい身分をやったにも関わらずまた、犯罪行為をさせる警察ってバカなのか?となります。その見返りでまた、新しい身分を?となりますし、手首のタトゥーはそのままで、実際それで身元がバレてますし。これも、都合がいい話です。

薫と才門は、ある程度連携をしていたのでしょう。10億円は、警察側が起こしたのではなく、薫と才門が起こした事なのではないでしょうか。警察側を脅迫する手段として。

極秘プロジェクトに関して、星良が他界してからの3年間を彼らは何もせず、過ごしていたとも思えません。ある程度の事実は掴んでいたはず。そのことを白日の下に晒すという、彼らの「正義」があったのでは。そこには、深水親子も関わっているかもしれません。喜一が元刑事であり、咲良がジャーナリストという設定や、才門が公安部に所属して居ること、薫が刑事である事も、後々生きてくるはずです。

警察はなぜ、10億円事件に蓋をしたがったのか。10億円事件自体がなぜ脅迫出来る材料となったのか、才門はフェイク映像まで用意しなければならなかったのか、もっと言えば被疑者死亡というのも嘘になり、どうして碓氷班もその嘘に乗ったのか?という訳のわからない状態になります。

本城を巻き込み、その映像までも用意しなければならないのはなぜか。本城を巻き込んだ意図は一体何なのか。

正義のためという大義名分が通用するのでしょうか。

もし本当に本城は巻き込まれただけなのであれば、この点は最後まで納得行かない点になると思います。自身の最愛の人が奪われたから、真実を~というのに、他人の大事な人に関しては仕方ないんだとか、身勝手にもほどがあります。どんな正義だろうとも、人の命を奪っていい理由にはなりません。

 

薫は生きている。本城も”もしかしたら”生きている。

生きているとしたら、彼らへのマークは無くなります。ただ、そうするためには、かなり大掛かりな嘘をつかないといけなくなりますから、誰がどこまで嘘を知っているのかがポイントに。

本城が一課に宮城を推したのも、彼の正義感を信じてかもしれません。自身に罪を被せられるだろう事は予定内のはずですから。異議を言ってくれる人材として、用意したのかも。実際、異議をいってましたから。その前に、南武もある程度連携していないと、無理があります。

こうなると一番謎なのは、遊佐です。彼の立ち位置って何なのでしょう?記憶が無いというのが非常に謎すぎる。どうしてそういう設定なのか。なぜそうならなければいけないのか。記憶喪失が想定内なのか、予想外なのか、それも謎です。

 

壮大と言うのも、SF的なことの「壮大」と勘違いしているのかもしれません。警察の闇みたいなものはあるのでしょうけれども、闇自体が壮大なのではなくて、ドラマに仕掛けられている事自体を指して「壮大」と表現されているのかも。

闇はもう、新薬だろうが、汚職だろうがなんでもいいです。監視社会でも人体実験でもなんでも。クローンだってなんだっていい。下手したら、克喜がコナンでもいいです。

正直この点は、ドラマをみてればそのうち解明される点であって、考察ポイントとは別な気がしています。最後の答え合わせの時、もってくるものとしては違う。

ドラマ自体に仕掛けがあって、それを解き明かしたときに、全てが繋がるみたいな、伏線オンパレード状態にしている気がします。

だとすると、今みてるものは、全部嘘・フェイクという可能性もあるかと。

それが何のために?というあたりで、細かな事件が繋がるのかもしれません。一番やりたいのは、ドラマ自体をひっくり返すこと。その為に用意したのが「極秘プロジェクト」。その極秘プロジェクトの為に用意したのが、碓氷薫殺し。その碓氷薫殺しの為に用意したのが、10億円事件。逆から考えていくと、怪しいシーンが満載ですから。

それゆえに、3話までみてきて、何をゴールに設定したらいいのか困惑しかない状態になっていて、ありとあらゆる事件は本当のゴールの為に用意されたものでしかないのだと思います。劇中で起きている事ひとつひとつが、粗雑なのもそのせいで、そこに目を向けるのではなく、「壮大」に観なければいけない。ですがドラマですから、その中になんだかのストーリーは必要ですし、行動原理も必要。闇を暴く為に、登場人物たちがやったことは何なのか。どうしてそういう行動をしたのか?この理屈も必要。ですので、公式や演者さんたちは、かなり大きなヒントをくださっているのかもしれません。

劇中で起こる事ともうひとつ、全体を観る目を持って、両方から今後の展開を楽しんでみたいと思います。

※あくまでも、個人的な妄想でしかありません。

 

www.youtube.com

 

ここに出てくるものは、非常に興味深いものがたくさんありました。

名越の馬も出てきたのですが、明海のメイク道具。傷跡などを作るのに、有効ですし。そう考えていくと、すべてが嘘にしか見えてきません。ワイヤーアクションの遊佐も、ファイター田中に会った後のシーンですから、放来撮影所でちょっとアクション映画っぽくやりましょうかーみたいなノリで作ったというオチでも、驚きません。