ユリ熊嵐 8話~箱の花嫁~ その2
澪愛を食べたユリーカ。自分と言う箱に愛するヒトを入れる事で、満たされる筈だった。なのに…。ユリーカの隙間は満たされる事はありませんでした。
ここで、ユリーカの過去の回想から、現実時間へと戻ってきます。
ユリーカの執務室で、紅羽が銀子が星のペンダントを持っていた事を話します。
ここからは、紅羽と銀子のやりとりの回想になります。
澪愛が亡くなった夜、星のペンダントが消えた。それを銀子が持っているのはどういう事?と、紅羽は銀子に問います。銀子は「今は言えない」とだけ言って、次の朝には、るると共に紅羽の家から消えて居たようです。
それを聞いていたユリーカは、紅羽に数枚の写真を出します。
美味しそうな荒巻鮭を見つけた銀子&るる
なななんと!店の前で?!クマに変身しちゃってます!それでいいのか!
そして、堪らず被りつく銀子&るる。おいおいおい…
デリシャスメルー♪金なんてきっと払ってません。これは罪!ギルティーです。
いつの間に、こんな写真を撮っていたのでしょうか。そしてユリーカは4話の時点では、ヒトがクマに化けるだなんて。と、蜜子がクマに化けたと言う紅羽の言葉を、真剣に受け止めていませんでした。
自身がクマだからこそ、そういった話には絶対的に否定するのかもしれませんが、なんのきっかけも無く、あっさり掌返しをしてしまうユリーカに、紅羽も矛盾を感じないのでしょうか?ユリーカはいつ、化けクマの存在を知った設定なのでしょうか?
ユリーカは、澪愛が星のペンダントを、銀子にあげたのは見ていました。
ですが、百合城銀子がなぜ、その時のクマだとわかったのでしょうか?なぜ銀子が、星のペンダントを持つクマだと気づいたのでしょう?もっと言えば、今まで提示されている物を鑑みると、クマ同士は人に化けていると、同族であってもクマと嗅ぎきれない様でした。やはり、銀子とるるの行動を、執務室から見ていたのでしょうか?
全体にシリアス回でしたので、いきなりな可愛い写真に違和感も多少ありましたが、コケティッシュな面白さもあり、ちょっとした箸休め的な感じだったのかもしれません。が、この写真の使い所は、凄くシリアス&まじめなんですけどね…。そのギャップがまたなんとも…。
この写真を見て、驚愕する紅羽。ユリーカは、これがあの二人が化けグマだと言う動かぬ証拠だと紅羽に言います。そして、星のペンダントを持っていた、百合城銀子が澪愛を殺したクマだと紅羽にすり込みます。
「あのクマは、幼いあなたに友達だと言って近づいて、あなたの一番大切なヒトを…澪愛を殺したの。奴らに愛や友情を期待しては駄目。排除するのよ」
ユリーカが、紅羽に刷り込み続けます。この台詞、銀子やるるに言っていると言うよりも、自分自身への言葉なのか「奴ら」というのはもしかしたら、ヒトの事なのか。どこか、愛憎が混じっている様な気がしてなりません。
そして、ユリーカは心の中で呟きます。私を信じろと。そして、あなた(紅羽)に奪われた澪愛のスキ。今こそ、その体で贖って貰うと。
憎しみのベクトルが、とんでもない方向へ行ってしまっています。スキを奪ったのは、紅羽ではありません。母性というものが、ユリーカには理解できない物なのかもです。それ以前に、紅羽を憎む前に、父親の存在を無視しているのにも、疑問を感じます。そもそも、スキを奪ってなど居ません。好きの形が違うだけ。ユリーカのスキの形は、どうしてこうなってしまったのでしょうか?
ユリーカは、紅羽を自分の箱の花嫁にしようと企みます。
紅羽を箱の花嫁にすると言う事。ユリーカは、スキを諦めた時に自分自身が箱になりました。そこから想像するに、ここで言う所の箱はユリーカ自身です。その箱の中に紅羽を入れる事。すなわち、紅羽を食べる事でユリーカは満たされようとしているのだと思います。
ここから先週のCパートへと続きます。手紙の内容が明らかに?!と思ったのですが…。そうは問屋が卸さない!状態でした><
手紙に書かれている銀子の罪を読んだるるは、銀子に「壁の向こうへかえろっか?」と、銀子に提案します。
「どんなに銀子のスキがホンモノでも、クマだとバレたら…がうぅ…くれちん…許してくれないよ…。」工事現場の音が響き渡る中、るるは続けます。「約束のキスは、絵本だけのお話。クマリア様は壁の神様だもん。クマとヒトを分けるのが仕事。友達にしてくれる訳がない」
掌に星のペンダントを置き、それを眺めながらるるの話を聞いていた銀子が口を開きます。
「私は…るるにキスを捨てさせた。もう後には戻らない…がうがう…」
「大きな罪を犯しても?」るるの言葉に、びくっと体を震わせ、るるの方を見る銀子。
「るる、銀子が何をしたのか知ってるよ。だから帰ろう?くれちんがあの事を知ったら、もうスキは貰えないよ。だけど、真実を伝えないと約束のキスは貰えない。帰ろう?!銀子がスキを諦めても、るるは銀子が大スキだよ?!永遠にキスできなくてもいいんだ!銀子が傍に居てくれれば」
「るる…私は…」
銀子が何かを言いかけて、スマートフォンが鳴り出します。
クマリア様が壁の神様だったことは、初耳です。クマリアと言う神様の存在が、どう言う物なのかという事が、少しではありますが、出始めました。やはりジャッジメンズと、クマリア様はセットの様です。
なんだか、銀子に課せられているルールが、増えた?気がするのですが…。前に提示され居た物は、自分から言えない。相手に思い出して貰わないと、ヒトで居る事ができない。でした。それに加えて、真実を伝えないと約束のキスが貰えないまで出てきました。後だしじゃんけん風で、ちょっと納得が行かないですが^^;
るるも、立ち居地が少々最初と変化しているように思います。るるが人間の女の子にしてもらった理由。条件。銀子と一緒に壁を越えた理由は、銀子のスキを叶えたいから。そのために人間の女の子になりたい。と願ったはずです。銀子がスキを諦めるという事は、自分の願いも折る事になります。それでも、銀子が傷つくほうがるるにとっては、耐えられない事だったのかもしれないですし、もしかすると、銀子と一緒に居たい、と言う独占欲が多少なりとも芽生え始めているのかもです。
フォワールルルルル♪
なんて言っているのかさっぱりな着信音ですが、特徴があり、耳に残ります。
電話に出たのはユリーカ。相手はライフセクシー。
「あなたのスキはホンモノ?」
「ええ」答えるユリーカ。
「ホンモノよ」答える紅羽。同時通話なのでしょうか?
「これは断絶の壁からの挑戦です。椿輝紅羽。あなたのスキが本物なら、屋上へ行くがいい。クマがあなたを待っている…」
オルゴールの中身が、とうとう見えました。やはり、星のペンダントがはめ込まれる場所がありました。特徴的なのは、月と星をピンクのリボンで結んでいる所。前回7話の冒頭、紅羽の妄想の中で、銀子と紅羽がちょうどピンクのリボンで結ばれている事が浮かんできます。
が、星を持っているのは銀子。月の娘は紅羽です。月のオブジェクトの上にある冠。これは何を意味しているのでしょうか?銀子は生まれた時から、冠をしていました。ですが、このオルゴールは逆になっています。この月の上の冠には、何か意図があるのでしょうか?
友達だったのに…
大好きだったのに…
私はクマを許さない!私はクマを破壊する!
ユリーカの策略に、まんまと騙されてしまっている紅羽。
場所は変わって…
「まって銀子!くれちんを好きなままでいいから!がうぅっ!るるを捨てていかないで!銀子!銀子!」
ここはまるで、ユリーカの元を去ろうとした彼との事を、彷彿とするようなシーンでした。旅立つ彼、銀子。それを引きとめようとするユリーカ、るる。
「その身をヒトに委ねれば、あなたのスキは承認される」
ライフセクシーからの電話は、銀子の元にも掛かってきていました。必死に止めようとするるるに「ごめんね…るる」と心で呟く銀子。
「銀子ー!!」叫ぶるる。「がうぅ」振り向かない銀子に、がっくりと肩を落としてしまうるる。
それぞれが、それぞれのエゴを抱えてしまっています。
銀子は、紅羽へのスキを諦めない。その為なら、るるの言葉さえも届かない。届いていても、自分の意思を曲げるつもりもない。
るるは、銀子を行かせたくない。自分を捨てないで!と叫んでいます。
彼を引き止める為に、ユリーカは彼を箱の中に入れてしまいました。
るるは一体、銀子を引き止める為に何かするのでしょうか?それとも…。
そんな様子をジャッジメンズが、鉄骨の上から見ていました。
「フッ…なんてクール。ですが、本当にこれで良かったのでしょうか?」
「いいんじゃないのー?これで、誰のスキが本物か、わかる訳だしぃー。キラキラァ~」
「しかし、これでは余りにも…」
クールが言いかけた所で
「ハイっ静粛に」ドコから現れた!!
ロープと共に、ライフセクシーが登場します。
「我々は、ヒトとクマのハザマにある者。全てはクマリア様の思し召しのままに。それがセクシー…ヒトは…?シャバダドゥ…」
ヒトはの続きがどうしてもわかりませんでした。ヒトは来るのか?にも聞こえますし、ヒトはクマか?にも聞こえますし、人かクマか。にも聞こえます><
とても珍しい、嵐が丘学園の屋上から見える風景です。川を隔てて、ほぼ森の中のような環境に嵐が丘学園はあったのですね。川の向こう側には、壁らしき物が見えなくも無いです。
このあとユリーカの回想へと続きます。
「この日の為に、私はクマを捨て、人間になったのだから」
それでは、被告グマ「箱仲ユリーカ」に問います。あなたは、箱を諦めますか?スキを諦めますか?
「私は箱を諦めない。スキを諦めます」
箱を諦めないって、一体どういう事でしょう?!箱です。箱なのです。それを諦めないって…。ジャッジメンズも、え?!と言う様な顔をそれぞれ浮かべます。そんなに意外なのでしょうか?ですが、箱を諦めますか?って問うたのは、誰でもないライフセクシーなんですが…。
「私をヒトにしてください。そうして、椿輝紅羽の成長を見届けたいのです。澪愛のスキは、あの娘の中にある。私はそれで、私と言う箱を満たしたいのです!」
「後悔しませんか?そうすればあなたは、永遠に箱である事から、逃れられませんよ?」
「澪愛は私のスキを、意図も簡単に他の子グマにくれてやった!私は許さない」
こうして、ユリーカは「ユリ、承認」されます。ユリーカはヒトになれたはず。なのですが
ここから、初バージョン。
クマダーク♪が入りました。
ユリダークのクマバージョンの様です。クマの悪い版?
ユリーカの中でも、葛藤をしているのでしょうか。成長を見届けたい。それは澪愛のスキが紅羽の中にあるだけだからでしょうか?
箱を諦めないとは、どう言う事なのでしょうか。スキを諦めたのは、純粋で穢れの無い最もたる存在である赤ちゃんを見たからでしょう。穢れの無い物に叶うわけもなく、ユリーカはスキを諦めるしかなかった。そう思ったのだと思います。
箱というのはある意味ユリーカに取って、アイデンティティの様なものであり、一種の呪いです。幼少時から叩き込まれた価値観であり、自らの存在を「特別な物」だと思わせてくれたモノ。澪愛に出会った時も、箱を開けて見せて。と言われて、本当の自分を曝け出す事が出来た。その箱を否定することは、彼女にとっては自分自身の否定へと繋がるのかもしれません。箱からの解放を手に入れたはずなのに、それは甘い夢でしかなかったと思っているのですから。
スキを諦めなければ、透明にはならない。と言い合ったあの日。
それさえも、脆く崩れてしまったのでしょう。スキという気持ちは、どんなものにでも持てる感情です。絵が好き、本が好き、映画が好き、花が好き、この場所が好き。あなたが好き…。
それを諦めてしまえば、好きなモノなど無く、ただただ虚しいだけの人生になってしまっていたはずです。
私は、ユリーカの言葉「成長を見届けたい」
この台詞に、物凄い矛盾を感じました。見届けたい。と願っているのです。言葉の受け止め方の違いかもですが、この場合は「成長するのを待つ」のほうが、近いと思うのです。でもそうじゃない。見届けたい。ここにはユリーカの奥の方にある、ユリーカ自身でも気づいていない柔らかな感情があるような気がしました。澪愛の変わりに、紅羽が大きく成長していく過程を見て行きたい。だから人間になりたい。もしかすると、こちらの意味もあったのではないかなぁと思ったりします。
結局、断絶のコートは罪を断罪する場所ではなく、クマをユリにする場所でしかありません。問われている事も、それぞれの感情的なものです。その時々で、心境は変化していきます。
あなたはこうすることで、この先こうなってしまいますが、それでもいいのですか?と問われているのです。
と言う事は、裁判と言う形態を取っていますが、もしかすると断絶のコートは、その時々のそれぞれの感情を確認する為の場所なのかもしれません。そうだとすると、まだユリーカはスキを手にする事は、出来たはずなのです。るるも、キスをもらえるかもしれません。
屋上に来た紅羽は、既に居たユリーカに、銀子を撃つように促されます。
ユリーカにしてみたら、銀子は澪愛とユリーカのスキの証を奪ったクマ。紅羽は澪愛のスキそのものを奪った存在。どちらも憎むべき対象なのでしょうか。
銀子は、澪愛を「食べてない。がうがう」と否定します。何故ペンダントを持っているのか聞かれて「君のお母さんがくれた。好きのお守りだって」と答えます。どうやら、このスキのお守りと言うワードが、紅羽の琴線に触れたようです。
「私はクマ。それでも私たちは友達だった。がうがう。だけどある日、私達は一緒に居られなくなった。クマは人の敵。紅羽はそう思うようになってしまった」
「当たり前よ。人を…お母さんを殺したクマなんて、みんな敵よ!」
「違う。紅羽は要らないクマだった私を見つけてくれた。私を承認し、スキを与えてくれた。がうがう!」
「でたらめよ!」
「私はあの時貰ったスキを忘れない。あの時感じたスキを諦めない。だから壁を越えてきた。もう一度紅羽。君と本当の友達になる為に」
「本当の…友達?」
本当の友達って何でしょう?
一緒にお弁当を食べる事?周りと合わせる事?本当は興味も無い事なのに、同じように行動をすること?
この辺りに、透明な嵐があるのかもしれません。
ここで、後ろのライトがパッ!!!と点灯されます。ユリーカが叫びます。
「駄目よ!!紅羽ちゃん!そいつは大うそつきの殺人クマ!クラスのみんなを殺したのだって…」
「紅羽を透明な嵐から、守るためだ。紅羽を排除する者は許さない!私はクマ。それしか出来ない…」
「そんな…」
「だから言ったでしょう?クマには愛も友情もない。穢れた獣!それがクマの本性よ!さあ撃って殺してしまいなさい!」
「でも」
躊躇う紅羽に、銀子が言います
「いいんだ紅羽。やっとわかった。クマリア様の言った約束のキスは、紅羽のその銃弾の事だったんだ。がうがう」
「え?」
「罪グマとして、それを受ける。それが私のスキが本物である証。紅羽の本当の友達になる、唯一の方法なんだ」
痺れを切らしたユリーカが言います。
「ほら!何を迷うの?今こそ罪グマに罰を!」
「約束のキスを私に!」
銀子が言ったとたん、紅羽の中でいままでの銀子の行動や姿が次々と浮かんできます。
「何をしているの?!」ユリーカが急かしますが、紅羽の戦意は喪失してしまいました。
雷鳴がいつの間にか、雨音に変わっています。
「あの子を殺しても、お母さんは帰ってこない。何も変わらない」
「許しては駄目!この人食いクマに裁きの銃弾を!」
「でもあの子は…銀子は私を透明な嵐から助けてくれた…。火の中に飛び込んで、命がけで純花の手紙を守ってくれた」「馬鹿ね!罪グマが、穢れの無いフリをしているだけよ!」
「だけど!」
正直、ツッコミどころは満載なのです><
透明な嵐から守ってくれたのは、同意しますが、人を食ってるのです。それでも、紅羽はいいのか?と言う謎が沸きます。守ってくれるのであれば手段は選ばない?釈然としません…。
ユリーカにしても、なぜ自分で撃たないのでしょうか?紅羽に撃たせる事に意味があるのでしょうか?
完全に戦意喪失している紅羽。
「くれちん!!」
そこへ現れたるる。遅れての登場は誕生日以来、2度目です。
るるの登場を見て、口元をほころばすユリーカ。状況が一転することを確信したようです。どうやら、手紙の送り主もユリーカで、ほぼ間違いないと思えてきます。
「くれちん、あたし知ってるよ。銀子が純花ちゃんに何をしたか。そう、銀子は大きな罪を犯した。銀子は純花ちゃんを…」
口パクその1
口パクその2
口パクその3
口パクその4
ぽつぽつだった雨が、激しく振り出します。雷鳴を轟かせながら。本格的な嵐です。
「…?!!!!」
「私はクマを許さない!!!
私はクマを破壊する!!!」
悲しげな銀子の表情。真実を告げたのでしょう。
教会の鐘が響きます
あなたのスキは
ホンモノ?
そして、銃声だけが鳴り響きました。
ここで8話は終了です。
同じ30分なのに、今回はとても密度が濃かったように思います。色々意味で。
最後の所は、紅羽の「その台詞はもうええねん!口パクの所のほうが、重要だろー!」と、本気で叫びたかったです><
謎が明らかになる分、毎回最後の引きが気になる終わり方で、1週間どれだけ長い事か^^;
るるが何と言ったのか?については9話を待つしかありませんが、今までの話の中で、思い当たる事といえば、純花を見殺しにした事です。それについての言及なのかもですが…。蜜子が自ら食べたと言ってますので、銀子が食べたとは思えません。そもそも銀子とるるは、透明な女の子しか食べては行けないと言うルールがあります。
ただ、少しだけ引っかかるのは、1話の屋上のシーン。純花と紅羽がちくわパンを分けて食べてるのを観ていた銀子とるる。この時銀子は「あの娘が食べたい」と言っているのです。紅羽の事でしょうか?純花の事でしょうか?食べると言う行為が、文字通り血肉を食らっているのか、バンクシーンの紅羽を舐めている程度を食べるとしているのか、少々解らない部分もあります。
銃弾も、紅羽が撃った物なのかわかりませんし、誰かを撃ったのかもわかりません。気なります。
るるは、どうして紅羽に言っちゃったのでしょうか?銀子を守るため?どちらかと言うと、余計に怒りを増幅させたような気がするのですが。銀子が撃たれてもいいのでしょうか?もしかすると、ユリーカが彼を箱に入れて引き止めたように、るるも銀子を引き止める為に告発をしたのかもしれません。
そして、何故ユリーカは、るるが現れて手紙の事をバラスとわかったのでしょう?
本当の友達になるためには、銃弾を受けるのが唯一の方法。これも、刹那的すぎます。ですが、るるが告発した事を紅羽はきっと許してくれない。だから、許しを乞うよりも、真実を告げ、その結果、紅羽の怒り銀子を憎んだとしてもそれを受け止める。と言う銀子の覚悟が、銃弾を受ける事なのかもです。銃弾を受け止めた後、初めて紅羽の許しを乞う事ができる。言う思いから出た言葉だったのかも?と思ったりします。
ジャッジメンズは言っていました。誰のスキがホンモノかがわかると。銀子と紅羽、ユリーカだけではなかったのかもしれません。るるは銀子に言っていました。銀子の事大好きだよと。るるも銀子がスキなのです。ですが、そのスキは独占したいという願望を含めたスキだったのでしょうか?銀子には「その身を人に委ねれば…」と言っていました。屋上に居た人は紅羽だけです。紅羽のする事に身を委ねれば、スキが承認されるのでしょうか。それが、銃弾を受ける事なのでしょうか。
クマ状態のユリーカの前髪。クマ世界の教会のステンドグラスで、よく似た感じの天使が施されていました。単なる空似かもしれませんが。
EDが少しづつ、繋がってきました。愛のバレットで心臓をねぇ打ち抜いては、このシーンの事だったのでしょうか?
今回、謎が解けたというよりも、誰しもが「予想がついた」事の確認回だったかもしれません。ユリーカがクマである。と言う事に焦点が当たっていた回でしたので。
ただ、この物語の根幹と言ってもいい物
①クマって何?
②スキを諦めないって、結局何を指してるの?
③断絶の壁って?
④クマリア流星群とか小惑星クマリアとかなに?
⑤ジャッジメンズ・断絶のコートって何?
と言ったものは、まだまだ謎が多いですし、それに付け加えて新たな謎も被せてきています。
謎は謎のままだけれども、少し提示された物については
①クマリア様の存在について(壁の神様である)
②断絶の壁(と思われる物)が開閉できる扉が付いている場所がある
③星のペンダントは澪愛が自ら銀子に渡した
④オルゴールには星を嵌め込める場所がある
⑤銀子は真実を伝えないと、約束のキスが貰えない(これに関しては謎が…というよりも、新たに提示されたルールです)
⑥紅羽の記憶の喪失について。澪愛を殺したからクマが憎いと思うようになったのではなく、澪愛が生きている頃からクマを憎むようになった。それと同時に銀子の記憶をなくした。勿論、クマが澪愛の命を奪ったのですから、憎しみが増したのは想像に難くありませんが。
⑦ジャッジメンズは、クマリア様の思し召しのまま。どうやら、クマリア様とワンセット。
⑧ユリ裁判に置いては、クマダークと言うパターンもある。白黒つけるというよりも、黒であろうが承認する
新たな謎としては
①「彼」と呼ばれた人物の存在(これに関しては、今後言及されないと思います…)
②物語のラスト、るるが何を言ったのか。それを聞いた銀子と紅羽は何と答えたのか
③銃弾は誰が撃ったのか。誰か撃たれたのか
④時間軸と時系列(ユリーカの成長のスピードと、断絶前にもクマは人を襲えたのか?という謎)
⑤紅羽の父親の存在(これはずっとある物ではありますが、今回、紅羽の赤ちゃん時代が描かれていますので、その辺りの疑問が出てきました)
解明された謎よりも、膨らむ謎の方が大きいです。観ている側は、あーなるほど。と思いながらも、アレ?というような、迷宮に入り込んでいる感覚にもなってきます。解明されたと思わせつつ、実の所そうでもないので、疑問に疑問が重なるのです。が、全くそこに触れていない訳でもないので、なんだか謎が解けてきた?と言った事も感じたりしてしまいます。心理的に私なんかは、結構惑わされてしまっている状態です^^;
そして、この物語自体が、そんなに壮大で誰しもが想像もつかないような謎に包まれている訳ではありません。クマと言う存在は、かなり異端ではありますが…。それを除けば、大筋1本が綺麗にあると思うのです。
綺麗で解りやすい筋が1~12話まであり、それをシャッフルした状態。そんな感じだと思います。
ですので、本来のラストが1話に来ている可能性もありますし、ラストだけは、元になる大筋と同じかもしれませんし。
そう考えると、今の時点では過去一番古い物は8話の「過去20年くらい前」ですので、順当にするならば今回の8話Aパートが、1話の位置なんだと思います。
そうすると、だいぶお話も見えてきそうではあるのですが、個人的には、これよりももっと古いお話がある様な気もします。
叙述的なストーリー構成だと思うのですが、既に8話まで来ているのに、ここまで謎を残されてて、しかも新たに被せてくるのは、凄い!としか思えません。私ならもう、畳み掛けて行きたいと思うに違いないですから><普通ならば、ラストに向けての助走を、そろそろ始めて行かないと…といったところでしょうか。ですが、ユリ熊嵐に関しては、銀子と紅羽、るるについてはそちらの方向へ向かいつつあるにも関わらず、世界観を構築しているものや、取り巻く環境などに関しては、まだまだ挑戦されている、まだまだ謎を提示し続けています。
今ぼんやり思っている事は、この世界は次元の違う話なのかしら?という事です。異次元とかではなく、生まれる前の魂の話的なもの。ちょっとぶっ飛びすぎますが><
どちらにしても、クマリア流星群とやらは、やはり厄災でしかない様に思えて仕方ありません。