ユリ熊嵐 11話~私たちの望むことは~

f:id:rarafoutune:20150324085236j:plain「ね…?るる、かしこ~い…でしょ?」

 

 

 

 

11話は「残酷さ」と「愚かさ」と、だけれども「愛おしさ」を感じる回でした。度々幾原監督も「愚かしいけれども、愛おしい」と言う事を、話されていました。

そして、ここにきてやっと、私の中にあるもやもやとした謎の迷宮に、光が差し込んでは来ました。が、それと相反するように、違う感情のもやもやが沸いてきたりもしました。

 

個人的に、衝撃の事実が何個かあったりもしました。クマリア流星群も……あまりにも痛く、切ない形で、降り注ぎました。

 

 

 

 

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なぜか11話は、銀子からるるに対して、独白的なシーンから始まります。

「るる…。私は、るるの友達失格だね」

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これは!!!

るるの大事な、ハニーポット?!

何故割れているのか。不穏な…空気しか感じる事ができません…。

銀子の独白は続きます。

「るるの気持ちを知ってて、知らないフリをしていた。友達なのに…嘘をついた。もう遅いかも知れない。でも、聞いてほしいんだ。私が、紅羽のキスを手放した日の事を。そして…その理由を」

 

場面は11年前の回想へと移ります。銀子が戦場(トモダチの扉)で、倒れているシーン。仲間のクマに「あいつはもうだめだよ」と見捨てられる所です。「ハイジョだ!」「ハイジョだ!」「ハイジョだ!」と、ほかのクマ達も同調しています。

 

「あの時、覚悟したんだ。私は誰にも見つけて貰えず、たった一人、ここで死ぬんだと…」

そこに現れる紅羽。二人の出会いのシーンです。紅羽が、私はあなたの友達だよ!というアレです。

ここから、この先の事が描かれていました。

 

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戦場から、銀子を背負って助け出そうとする紅羽。「私たち、これからはずっと一緒よ」銀子を元気付ける様に、話す紅羽。子供の純粋な「スキ」と言う気持ちが、とても伝わってくるシーンです。ですが6歳児に、クマを背負うのは少々無理があったようで…。

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「あなたは私が守るよ…」紅羽は倒れこんだ後、そう銀子へ告げて気を失ってしまいます。銀子は元々傷だらけですので、余力も無いのでしょう。同じ様に倒れこんだまま、自分の「生」を諦めるかのように、ひとつため息をついて、そのまま雪に顔をうずめていきます。

 

そこへ現れたのは、クマリア様。現れたというよりも、幻想?銀子の意識の中の出来事?なのかもです。クマリア様は、手元から百合を出し、その百合は砕けて星になり…。絵本の通りの事が起こります。そしてクマリア様(純花)の声が。

「あなたのスキは、ホンモノ?」

 

その幻想で意識を取り戻す銀子。

f:id:rarafoutune:20150324092115j:plain目の前には、倒れた紅羽が。手には、先ほどまでは無かった百合を握っています。それを見た銀子は…。

 

力を振り絞り、紅羽の服をひっぱりながら、歩き始めました。

遠くから澪愛の声が聞こえます。「紅羽ー!どこにいるのー?!」

どうやら、前回澪愛の言っていた「紅羽を見つけてくれた」というのは、この事だったようです。トモダチの扉まで紅羽を引っ張っていった銀子は、そこで澪愛と対面しました。

「こうして私たちは、友達になった」

 

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紅羽と、銀子のトモダチの日々の回想。とっても柔らかく、暖かい日々。銀子にとって、何にも変えられない、得がたい、大事な日々だったに違いありません。それはきっと、紅羽にとっても同じだったはず。大好きなお母さんと、大好きな銀子に囲まれている、とっても大切な日々の思い出。7話でハニージンジャーミルクを作っていたるるに、紅羽はこう言っていました。

「大事な思い出。私たち二人のスキの味だから。ずっと忘れていたけど、あの時の気持ち…でも幸せだった…。」

 

銀子の独白は続いています。

「私たちは、たくさんのものを分かち合った。スキは甘く、優しく、すべてがキラキラ。星の様に輝いてみえた。だから…勘違いしたんだ。世界が私を、承認してくれたのだと」

誰かの中に、自分が存在している。受け入れてくれている。自分がココに居るという事を、実感できる。もう一人じゃない。銀子が欲していた「承認」という願いが、紅羽と澪愛の存在で得る事ができたのです。11話まで積み重ねてきた、銀子の想いを考えると、よかったねよかったね。と思わずには居られません。

 

ですが、そんな日々がいつまでも続く訳ではなかったようで。

今までにも、度々出てくる噴水の前で、水の波紋を見て楽しんでいる紅羽と銀子の前に

「いたわねぇ!裏切り者!」と、明らかに意地悪な声で、怪しげな幼女3人組みが現れます。

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その声に、紅羽は銀子を水の中に隠します。「出てこないで!」と銀子に告げて。

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近づいてくる意地悪3人組。なんとなく、クマカロン一味を彷彿とします。

「あんた!クマを連れてるらしいわね?!」

「やばーい!」

そう言われて「知らない」と、シラをきろうとする紅羽でしたが…

「とぼけないでよ!ママが言ってたわ。クマは私たちの敵だって!」

「クマは悪なんだ!ハイジョしなきゃ行けないんだよぉー?」

3人組に言い責められ、思わず紅羽は言い返してしまいます。

「そんな事ないよ!クマともトモダチになれるんだよ?!」

火に油…でしかありません。

「かばうつもりー?」「やっばーい」

「じゃあ、お前も悪だ!」

この3人組、嵐が丘学園の同級生のようなのですが…。髪型からして、亜依撃子さん(ツインテール)、大木蝶子さん(ロングだけれどもお団子にしていない)、田中花恋(?)さんあたりでしょうか?

 

クマ…銀子を庇った事で、紅羽はとんでもない目にあっていきます。5話でのお誕生日会の様に…。

「ハイジョ!」「ハイジョ!」「ハイジョ!!!」

一人が手を叩き出し…3人に増え…それがどんどん見えないヒト(幼児)まで参加して、何人いるのかわからない状態に。

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もう、完全にイジメと言うレベルを越えています。犯罪です。子供だからこそ残酷。というのは、通用しません。親は何を教育してるんだ!って言いたい所ですが…。実際に考えてみると、こういった「ゲーム」のような「ハイジョ」と言う行為を楽しむ時期というのは、否定しようとしても否定しきれない現実として、存在しているのだと思います。そして、子供だけではなく、大人達の中にも形を変えた「排除」という物があるのかもしれません。この時の紅羽の恐怖が、本当に伝わってきます。不気味に伸びた幾本もの手が、紅羽を掴み、持ち上げてしまいます。

それを、噴水の中から見てるだけしかできなかった銀子。

「やめてええぇ!」

紅羽の叫び声が響きます。それでも「ハイジョ」は止まらない。

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銀子が気づいた時、そこにはボロボロになり、気を失ってしまった紅羽が一人、倒れこんで居ました。トモダチの扉で出会った時、紅羽が銀子に約束した事「あなたは私が守るよ…」と言う事を、貫いた紅羽。こんなにも小さな体で。たった一人で。

紅羽に近づいた銀子は、紅羽の頬を舐めながら、自分のためにこんな目に合わせてしまったと、自責の念を抱きます。そして、自分がクマである事を否定し始めます。自分がクマだからいけないんだ。

「もし、もし私がヒトの女の子だったら…ずっと一緒に居られますか?紅羽の事を守れますか?教えてください!クマリア様!」

 

この時、ヒトになりたい!と願ったのですね。願う動機が本当によく凄くわかります。その想いはとても純粋なもので、「スキだから」それのみであり、不純な物の無い感情から沸いた「欲求」です。ただただ、一緒に居たい。守りたい。スキだから。それだけなのです。だから、ヒトの女の子になりたかった。

目の前で、スキなトモダチがあんな目にあっているのに、何も出来ない。しかも原因が自分のせい。どんな気持ちで見ていたのか。張り裂けるような想いだったのかもしれません。

 

その時、空から流れ星が落ち…何者かの声が聞こえてきます。

 

「あなたのスキは、ホンモノ?」

どう聞いても、ライフセクシーです。

「私のスキはホンモノだ!!がうがう!」

宣言した途端、銀子は断絶のコートへ落とされていきました。このシステム、何度見てもやっぱり、掴みきれません…。何かを強く願うと、断絶のコートへ「落ちる」ようなのですが…。

 

「カイテェェェェェェェェェイ!!」

セクシーによる、長ーい開廷の宣言が言われます。

「ようこそ、断絶のコートへ。生きとし生ける者全て…。そう、ヒトとクマの彼岸もここなのです。今こそ裁きましょう。ヒトとクマの為に!」

このあと、1話で見たジャッジメンズの自己紹介が。

この時、銀子は初めて断絶のコートへ立ちます。クマリア様の場所なのか?と問う銀子。ここで衝撃の事実が、セクシーの口から言い放たれました。

「クマリア様はすでに失われました。流星になって、世界中に散らばったのです」

 

?!なんですって!?クマリア様がもう居ない?なら何故、ジャッジメンズは存在してるの!?クマリア様の思し召しと、何度も言っていましたけど…。居ない存在の思し召しって、どう言う事なのでしょうか?彼らの存在意義・意味はなんなのか。断絶のコートを維持し続けている意味は?もう、ここでハテナが頭の上に、いっぱい並んでしまいました。

 

もうひとつ。セクシーが「被告グマ。百合城銀子」と、銀子に言っています。この時点では、銀子はまだ人間の女の子になっては居ません。なのに、苗字「百合城」を付けて呼んでいます。クマの世界も、苗字制なのでしょうか?クマって一体、本当に何なのでしょうか。

 

銀子は、ヒトの女の子になる事を望みます。そしてそれは承認されますが、その代わり「スキ」を手放す事を条件に出されました。クールが補足します。「つまり、彼女はあなたの事を忘れます」次にビューティーが。「しかも君は、ココでの事を話しちゃだめなんだ。まるで人魚姫~キラキラァァ♪」

「人魚姫」と言ってしまいました^^;そんな感じだなぁと思っていた方は、たくさん居たかと思いますが>< ですがまさに人魚姫、そのままだと思います。

 

またまたまた余談ですが、人魚姫を書いたアンデルセンは、自身で一番のお気に入り、最高傑作だと思っていたのが、人魚姫だった。という逸話があります。丁度此の頃、大失恋をして悲壮の中で書いたものが人魚姫。悲恋のように思えるこの作品。でも、アンデルセン自身が人魚姫に込めた意味は、決して「悲恋」ではなかった様です。時代背景的な事や、彼自身の人生を鑑みると、とても宗教的な意味合いの強い作品だと言えるそうです。「不死の愛を得るよりも、より自然に即した、永遠なる魂に昇華した」

失恋の後書いたと言う事なので、人間の愛なんかよりも、もっと高尚なモノがあるんだ!と言う、何となくですが…。そう言う強がり的な、自分自身への慰め的な物も、私個人的には感じてたりもします。

 

ビューティーが人魚姫と言及してしまいましたから、どう考えてもラストは…。より上の世界…生と死の向こう側に行くと言う道筋が、出来てしまった…。とも言えなくもないのですが…。

ただ、人魚姫とは大きく違う所。それは一人ではなく、銀子と紅羽。という「二人」であると言う事。ここで大きく違ってくる道もあると思います。

 

f:id:rarafoutune:20150324114915j:plain「目が覚めた時、椿輝紅羽はあなたを拒絶するでしょう」

 「拒絶……」

 

 

 

f:id:rarafoutune:20150324115018j:plain「いやあああっ!」

目を覚ました紅羽は銀子を見て、激しく拒絶しました。こんな事って…。覚悟はしていたとは言え、こんなにも、突き刺さる様な想いを、銀子は乗り越えてきたのですね。

 

再び冒頭からの、るるへの独白を続ける銀子の声。

「そうだよ、るる。私はヒトの女の子になりたいと言う願いとと引き換えに、紅羽のスキを手放したんだ…そして…」

場面は、トモダチの扉。澪愛との別れのシーンへ。星のペンダントを貰った所へと変わります。

「いつかきっと。ヒトとクマがずっとトモダチで居られる日がくるわ」

紅羽に拒絶されたとしても、ヒトの女の子になれる約束・契約さえ履行されるのであれば、どんな辛い思いだって乗り越えれたのでしょう。それが心の支えとなっていったのかもです。ヒトになるということは、紅羽とずっと一緒に居る事が出来ると言う事。そう、銀子は思ったのですから。もうひとつ。るると出会った時に銀子が言っていた「罪ぐま」と言う意味。これはやはり、紅羽の記憶を奪った事だったのでしょうね。もしくは、自分(銀子)と一緒に居るせいで他のヒト(幼児)から「ハイジョ!ハイジョ!」とやられてしまい、傷つけてしまった事。自分(銀子)がクマだから。なので罪グマなのかもです。このどちらかなのか、もっと他の事なのか。もしかしたら、純花の時と同じく見ていただけで、紅羽を守れなかったと言う自責の念から、罪グマなのかもですし。

 

 

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クマ世界に戻された銀子は、レディークマスターに、人間界での事を話した様です。

「それでも、ヒトの娘がスキだと言うのじゃな?」レディークマスターに問われた銀子は…。

「私はスキを諦めないっがうがう」

銀子の言葉に、周りに居たクマ達はざわめき始めます。

「恐ろしい…。最早お前は、クマリア様のコグマではない!この世界を毒する、ヒトリカブトの銀子じゃ!!去れ!母を裏切る罪の子よ!」レディークマスターに、厳しく言われた銀子。どうやら「ヒトリカブト」は、「一人」と「トリカブト」を合わせた言葉みたいです。

もしかすると、レディークマスターから言われた「罪の子よ!」これが、るると出会った時に言っていた「罪グマ」の意味かもしれません。紅羽の記憶に関しての「罪」ではなくて、こちらの方が個人的にはですが、すんなりと流れに添ってるかな?と思います。

 

吹雪く中、放り出された銀子に、セクシーからの声が聞こえます。断絶のコートでのやり取り。声のみの回想のようです。

「待つのです。やがてその時が来て、あなたは椿輝紅羽を見つけます」

続いて、ビューティーの声が。

「そしてもう一度、君がトモダチになれたらっキラキラァ~」

願いが叶う?銀子の疑問のつぶやきに返答したのはクール。

「ええ。彼女と約束のキスを交わしてください。そうすれば…」

「ヒトの女の子になれるがう?」

 

「それでは、被告グマ百合城銀子に問います。あなたは、ヒトになりますか?それとも、スキを諦めますか?」

「私はスキを諦めない…。ヒトになるがうがう!」

 二度目の衝撃です。両方望みました。いままでは、何かを諦めるか、どちらか一方の選択を、断絶のコートに立ったモノ達はしてきました。ヒトになる道を選び、スキも諦めないと言ったら銀子。ですが実際は、スキ=スキな人の記憶を奪われています。セクシーの問い掛けは、選択させるための二者択一ではない。問いかけとは関係なく、ジャッジメンズと銀子との間に契約.取り引きが発生した。ですから、この時点で何を選択しようが構わない。という事になるのかもしれません。

 

ここからのシーン。ただ、季節が流れているだけだったのですが…。11話の中で、最も好きなシーンとなりました。どんな想いで扉を見ていたのか。どんな想いでスキをその胸に抱いていたのか。長い長い時間をその場所で、たった一人で待つ事だけをしていた銀子。でも今までの一人ではない、約束のキスをしてヒトの女の子になり、ずっと一緒にいるんだ!という強い願いがあるからこそ、そうして耐える事ができた。数秒のシーンなのに、そんな銀子の想いを感じ取れるとっても素晴らしいシーンだったと思います。BGMもシーンと合間って素晴らしかった。

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そうやって過ごしていたある日。空からるるの「約束のキス」である、蜂蜜が銀子の下へ飛んできます。この絵のハニーポット、まるで月のようですよね。

「そしてるる、君とであった」

ここで、4話のラストへと繋がっていったのだとわかりました。

 

前回なぜ、澪愛にトモダチの扉で見送られてから17歳になるまで、銀子は何も行動をしなかったのだろう?と言う疑問も、綺麗に晴れました。ジャッジメンズに「時を待て」と言われたからだったのですね。

 

とうとう、その日がやってきます。銀子のスマートフォンに、非通知着信が。

クマでもスマートフォンを持っている?という疑問も少し沸きましたが…。

「あなたのスキはホンモノ?」

通話口の向こうからする声は、恒例のセクシー。質問もいつものアレ。

「ホンモノだ!がうがうっ」

 

トモダチの扉に立った銀子。姿はヒトの姿になっています。

「透明な嵐が吹きました。今が、その時です」

「知ってる…。私はスキを諦めない!」

透明な嵐とは、もう言及するまでもなく、ハイジョの儀を繰り返している、意味不明なモノ。ですが、どんな世界にもあるもの。透明な嵐が吹き荒れる事で、紅羽によろしくない事態が起こる。だから、銀子は紅羽を守りに行く。約束のキスを果たすために。スキを返して、スキを貰うために。

 

「私もスキを諦めないよ!銀子のスキ、るる応援するからね!」

隣には、ヒトの姿になったるるが居ます。無邪気に笑うるる。

そんなるるをみて、銀子はるるへの想いを独白で語ります。

「るる。君はいつも傍に居てくれたね。何も求めず、私にスキを与えてくれた。るる…」

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「ありがとう」

声に出して、るるに言った銀子。急な言葉に、一瞬とまどうるるでしたが、すぐに笑顔になって銀子を励まします。必ず、るるが銀子を守ると。

 

こうやって見てみると、銀子は全然一人じゃなかった。いつだって、誰かに愛され、守られていた。その事に気づくのが遅いのかもですが。まっすぐな想いが故に、うまく世渡り出来ない。頑固な思いだからこそ、信念を曲げられない。不器用な想い。

こうして、銀子とるるは、ヒトの世界へと旅立って行きました。

トモダチの扉が開いた時、るるは目を輝かせました。

 

「私たちは最初からあなた達が大嫌いで、最初からあなた達が大好きだった。だから私は人の女の子になって、紅羽、君の本当のトモダチになりたかった。あの壁を越えて…」

そして、るるへの言葉

「るる、君は最初からトモダチだった」

 

ここまでがAパートでした。

 

もう、Aであるにもかかわらず冒頭から、ハニーポットが割れているし、銀子からるるへの想いへの回想が入るしで、るるの身を案じずにはいられません。そして、トモダチの扉をるると潜る際に、「銀子は私が守る」と言ったるる。紅羽も同じ事を銀子に言い、ボロボロに傷ついてしまいました。ですがあの時は、相手がなんだかんだ言っても、幼児だったから。幼児の所業にしては、やりすぎ感満載でしたが。

今は、クマタギ軍団が猟銃と秘密兵器・ロボコノミを要している状態です。守る=命を落とす。としか…。

 

Aパートでは、るるへの独白という形をとりながら、紅羽の記憶に関しての紐解きが行われました。なるほど、確かにそうなるなぁと、納得のいく理由ではありました。本当に純粋に「スキ」だけを考えた行動だったのですね。

 

クマリア様が消滅してしまったのは、どうしてなのか。そのあたりのヒントが、Bパートにあったように思います。

Bパートは続きに書き出したいと思います><